【実機レビュー】NobleAudio FALCON PRO / 音質は?通話品質は?

ガジェット

2020年12月、また注目の完全ワイヤレスイヤホンが発売されました。

NobleAudioより『FALCON PRO』です。

イヤモニメーカーとしても有名なNobleAudioの本気の完全ワイヤレスイヤホン、筆者も気になって購入しましたので、今回はその実機レビューをしていきます。

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FALCON PROについて

出典:NobleAudio

FALCON PROは、有線のイヤホンやカスタムIEM(俗に言うイヤモニ)を専門に2003年より製造・販売をしているNobleAudioより、2020年12月に発売された注目の完全ワイヤレスイヤホンです。

同メーカーの「FALCONシリーズ」としては3作目となり、今までのモデルの倍近い価格ではありつつも、しっかりと前作からブラッシュアップされていそうな内容で、発売前から本気度が伺えるところでした。

注目のポイントは音質

今回、NobleAudioの完全ワイヤレスイヤホンとしては初めての、BAドライバーとダイナミックドライバーが合わさった、2BA+1DDのハイブリッド型を採用。

ジョン・モールトン氏 – 出典:NobleAudio (…いや誰このオッサン)

NobleAudioは、有線イヤホンではハイブリッド型はもちろん、片側に10基のドライバーを積んだモデルを出したりしていた事でも有名で、その道では権威とも言えるレベル。また、それらのイヤホンのチューニングに大きくかかわっている聴覚学者「ジョン・モールトン」氏がFALCON PROのチューニングにも関わっているとのこと。

そんなメーカーから初のハイブリッド型の完全ワイヤレスイヤホンが発表されたという事、また、これまでの2作も各所で定評があることから、話題になっているという訳です。

BAドライバー「SRDD」と、優れた音響特性をもつTri-layered Titanium-coated Driver (T.L.T. Driver)を新採用。「SRDD」はKnowlesの最新世代のデュアル構成BAドライバーで、2基のドライバーが豊かな高域表現と広大な音場、精密なフォーカス感をもたらします。また「T.L.T. Driver」は、高剛性と軽量性、さらに高い内部損失をハイレベルに両立。スケール感豊かな低域表現を可能とします。

参考:NobleAudio

詳しいスペックは以下。

  FALCON PRO
Bluetoothバージョン Bluetoorh 5.2
対応オーディオコーデック SBC, AAC, aptX Adaptive
ドライバー SRDD(BAドライバーx2)
T.L.T. Driver(ダイナミックドライバー)
再生時間 連続再生:5.5時間(最⼤⾳量)/10時間(70%⾳量)
最大再生(ケース込):22時間(最大音量)/40時間(70%⾳量)
接続方式 TrueWireless Mirroring
充電端子 TYPE C, Qi(無線充電)
防水性能 IPX5
操作系統 タップセンサー
ノイズキャンセリング ×
外音取り込み
価格 32,800円(2020/12/22 Amazon調べ)
※ポイント10%付与

FALCON PROの音質は最高レベル

FALCON PROはエージングで音が変わると各所で噂なので、まずは箱出しの状態で…

おめでとうございます!
この時点で今までの完全ワイヤレスイヤホンを過去の物にしました!

エージング前

まず、取って出しの状態では高音が刺さる、キンキンうるさいという評判をよく目にしていましたが、そうでもないですね、普通に聴けます。
ただ、筆者は刺さるギリギリくらいの高音が好みであり、普段その環境で音楽を聴いている事が影響している可能性はあります。

帯域バランスはシャリがやや強めな弱ドンシャリ、寒色系のサウンドです。好き。
ドンシャリとは言いつつもフラットに結構近くて、全ての帯域の押し出しが強い為、全域に渡って楽器それぞれのディティールを細かく聴かせてくれます。有線で言うところのqdcのチューニングに近い物を感じました。qdcにちょっと低音を足した感覚。

音作りにはやはり2基のBAドライバーが多大に影響していますね。
シンバルやストリングスはもちろん、ボーカルの息遣いや細かなニュアンスまで感じ取れ
BAドライバーの得意分野である繊細な音の再生能力をしっかりと生かせています。

低音は、筆者にとってはちょっと量感多めな印象ですが、
ダイナミックドライバーらしい「ドンドン」と響くような音、というよりは「ドッドッ」と若干の歯切れの良さを感じられる低音になっています。

そして、筆者が最も懸念していた事項でもあり、ハイブリッド型のイヤホンの陥りやすい問題として、担当音域でドライバが分かれている事によって楽曲の一体感が損なわれるということがあります。FALCON PROはそこもクリアできていて、低,中域の境目はさほど感じられず、ナチュラルな仕上がりになっていると思います。

ここはやはり、有線イヤホンやイヤモニの製作を主体にやってきたNobleAudioの得意なフィールドだと感じます。前述したように、片側10基という変態的なドライバー構成を日頃から試してきていて、そのチューニングができているのだから3基なんてちょろい。そういうことなんでしょうか。

総じて高解像で情報量の多いクリアなサウンドに仕上がっています。
これまで筆者の中での完全ワイヤレスイヤホンでの音質トップはSONY WF-1000XM3、次点でSENNHAISER MOMENTUM True Wireless 2でしたが、時代が変わるのは早いですね。
今は間違いなくFALCON PROです。

ちょっと小話…

筆者は基本エージングは信用していないというか、エージングで必ずしも音が良くはならないと思う派ですが、本機はこれだけ噂が立つならある程度は変わる可能性があるのかもしれません。

昔から疑問なのは、エージングをして音が良くなった!という話は聞きますが、エージングをして音が悪くなった!という話は不思議な事に殆ど聞かないんですよね。エージングというのは意図的に機械の劣化を進めている訳ですから、仮にその劣化によって音が変わる事があるのだとすれば、劣化前の音の方が好きだったという人も出てくるのが自然なのに、全然出てこない…

要は、耳が慣れただk…
※個人の意見です※

エージング後

エージングで音が変わると専らの評判でしたので、試さないのも良くないかと思い、不本意ながらもピンクノイズを流し続けました。

結論、私には音の変化は全く感じ取れませんでした。

本当の所は分かりません。本当に音は変わっているものの筆者の耳が良くないだけなのかもしれませんし、エージングで変わると言っている方々は「ただ、音に慣れた」だけなのかもしれません。

イヤホンにおけるエージングに関してはあのfinalですら、「効果があるともないとも言えない」という結論を出しているのが現状なので、あまり期待しないくらいが丁度良いと思います。

断言できるのは、エージングによる出音の劇的な変化は起こりません。故障したりしない限りは。

FALCON PROの遮音性はイヤホンとしては高い

ノイズキャンセリング(以下ノイキャン)非対応機ですので、当然遮音性は気になる所。

WF-1000XM3と一緒に持ち出して比較しました。

結論から言うと、WF-1000XM3のノイキャンよりは遮音してくれません。ただ、普通のカナルイヤホンよりは遮音してくれる感じで、イヤモニ型のイヤホンと同等くらいですね。

イヤモニ型のイヤホンは、こんなの↓

WF-1000XM3のノイキャンは、他の高価格帯の機種のノイキャンと比べても同じかそれらより強いくらいには強力というのもあって、さすがに勝てませんね。

具体的には、スマホの音量が大体4割の時、WF-1000XM3は音楽をかけていると道行く車の走行音が全くしない(危ないのでマネしないでください)のですが、FALCON PROの場合は通り過ぎるちょっと手前くらいから聞こえてくる感じでした。

ノイキャン非対応で30000円台という、ある種の挑戦をしているようなFALCON PROですので、どうしてもノイキャンが欲しい方には難しいかな、と思います。

ただ、勘違いしてほしくないのは、FALCON PROはイヤホンとしての遮音性能は十分に高いです。あくまで、付帯機能としてのノイキャンも考慮に入れるのであればの話で、ノイキャン特有の耳詰まりの感覚、電池持ちの悪さやサーというノイズが苦手な方には寧ろオススメします。

FALCON PROのヒアスルー(外音取り込み)機能はちょっと使いづらい

FALCON PROはノイズキャンセリングには非対応ですが、ヒアスルーに対応しています。

早速試しましたが、ちょっと使いづらいです。

というのも、FALCON PROの操作として、「左側を2回タップ」することで音量を1つ下げることができるのですが、ヒアスルーのON/OFF切り替えも同じく「左側を2回タップ」なんです。

これが何を意味するかと言うと、曲再生中はヒアスルーON/OFFができない。かつ、曲再生中でないと音量を下げる事ができないという事です。

うーーーん、別に良いんだけど微妙に使いづらいね!
ホントに微妙にね、別に良いんだけどね、なんでそこ使いづらくしちゃったんだろうね!アハハ!

ここでついでにFALCON PROの操作感に触れておきますが、FALCON PROは「タッチセンサー」ではなく「タップセンサー」なのでただ触れるだけだと反応せず、ポンッとタップする必要があります。
ここの好みは個人差が分かれる所だと思いますが、イヤホンの着脱などのタイミングでセンサーを触ってしまってモードが切り替わってしまったりする誤動作が減るので、筆者的にはアリです。反応も悪くないです。

FALCON PROの接続性は問題無し。一定レベル。

AirPods ProやWF-1000XM3と同等レベルの接続性です。

通勤・帰宅ラッシュ時の混雑した駅や電車内での接続切れは一切ありませんでした。
また、渋谷のスクランブル交差点付近では時々途切れが発生しましたが、長時間無音になるような事はありませんでした。

筆者は有名ハイエンド機の類いは以前から複数所持していた経験がありますが、渋谷の同じ場所ではいずれのイヤホンも途切れが確認されていた為、FALCON PROが特別途切れやすいという事ではありません

ただ、誤解が無いように言っておくと、FALCON PROが搭載している「Bluetooth 5.2」や「TrueWireless Mirroring」、「aptX Adaptive」によって途切れが特別発生しづらいかというと、そんなことは無かったです。

スマホとの自動接続について

ちらほら「スマホとの自動接続が安定しない」という評価を目にしたので、言及します。

結論として、個体差がある可能性があります

筆者のFALCON PROでは「スマホとの自動接続が安定しない」という事象は確認されておらず、ケースから取り出した5秒後には普通に音楽を聴ける状態になっています。自動接続に失敗したことは未だ一度もありません

ですが、そういった評価があるということは、実際に事象が起きている人もいるという事だと思いますから、製品の個体差と考えるのが自然だと思います。
もし今後「スマホとの自動接続が安定しない」に近い事象が確認できるようであれば、この項目に加筆・修正をします。

FALCON PROの通話品質、マイクは?

いくら音質に極振りだからといって、マイクが使えないようじゃ厳しいですが、どうなるか。

FALCON PROと接続しているスマホと、PCで通話を繋げ、PC側で録音をします。

いかがでしょうか。

マイク音質はお世辞にも良いとは言えませんが、可もなく不可もない感じ。
低音が無くてスカスカですが、そのおかげか聞き取りやすさはありますね。

また、喋っていない時はしっかりミュートされてるのも良いです。

FALCON PRO:外観と付属品

▼青を基調としたシンプルなデザインの外箱。

▼開けるとこんな感じ。価格が上がる程、中々本体に辿り着けない傾向にあるのは気のせいでしょうか…笑

▼説明書を取り出すと、本体とケース、付属品があります。

▼付属品はこんな感じ。

  • イヤホン本体
  • 充電ケース
  • イヤーピース(計3サイズ)
  • TYPE-A to TYPE-Cケーブル
  • キャリングポーチ
  • 説明書

▼キャリングポーチ。小ぶりでフワフワな素材の袋で、傷から守ってくれそうです。

▼充電ケース。片手に収まるサイズで、特別大きくも小さくもないです。

▼端子はTYPE-C。ありがてえ!

▼ケースは「Qi」規格の無線充電に対応。電池残量は全面のインジケータで確認可。

▼斜めに収納する形は珍しいです。マグネットは結構強め。

▼本体側面の青い部分が「タップセンサー」

▼ノズルは長めですが、FALCON 2よりは短くなっています。

▼ノズルの先は金属メッシュ。イヤホン内側にL/Rの表記があります。

▼実際に着けるとこんな感じ

FALCON PRO、音質は現時点で最高だが、価格とノイキャンと相談

FALCON PROは、音楽再生に関しては現状最も優れている完全ワイヤレスイヤホンだと言えると思います。ただ、それと引き換えにノイキャンが無い割には価格が高いという側面もあるので、どうしてもノイキャンが欲しい方、予算が合わない方には勧めにくいです。

逆に、完全ワイヤレスイヤホンで最高な音質で音楽を楽しみたい方、今のイヤホンからちょっと背伸びしてみてどんな世界があるのか感じてみたい方には是非ともお勧めしたいです。

長くなりましたが以上になります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

ではでは!

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