SONY WF-1000XM3を徹底レビュー / 今だからこそ買い時です

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ども!
まるこです。

今回は2019年7月に発売されたSONYの完全ワイヤレスイヤホン『WF-1000XM3』を徹底的にレビューします。

何故今更1年前の製品をレビューするのかと言うと、今だからこそ買い時である理由があるからという事と、購入後即レビューをしているような記事を見ると全く的を得ていないことを書いている人も多く、発売から時間が経った今だからこそ伝えられるより実際的な情報をお届けしたいと考えたからです。

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価格について:2020年現在、大幅に安くなっている

いきなり価格の話かよ!と思われるかもしれませんが、大事なお話。
まずは見てください。

記事執筆中の2020年12月10日時点で、最安値は19,000円を割って18,387円となっています。WF-1000XM3の発売時の価格は27,950円なので、今であれば新品が10000円近く安く手に入るということです。

ここで気になるのは、他社のハイエンド完全ワイヤレスイヤホンの価格。
よく性能を比較される機種を対象に以下、価格を比較します。(2020/12/10 価格.com調べ)

メーカー 製品名 価格 発売日
SONY WF-1000XM3 18,387円 2019年7月
Apple AirPods Pro 26,300円 2019年10月
BOSE QuickComfort Earbuds 33,000円 2020年10月
SENNHEISER MOMEMTUM True Wireless 2 33,820円 2020年4月

発売日に差があるということもありますが、それでもWF-1000XM3は他社と比べて一回り以上安く、次点でAirPod Proという結果になっています。

▼コスパが高いおすすめイヤホンはこちら

音質について:発売から1年経っても余裕で現役

発売から1年以上経ってはいるものの、WF-1000XM3は他のハイエンドの完全ワイヤレスイヤホンと遜色ない音質です。

僕は先の価格の比較で挙げたBOSEを除いた2機種は所有した経験があります。BOSEについては販売店にて試聴した程度ですが、音質については大体把握していると思っています。

WF-1000XM3の各音域の出音のバランスは、低音≧高音>中音の弱ドンシャリとなっています。ドンシャリは個人的にあまり好みではないのですが、ここで公式アプリのイコライザが中々良い仕事をしてくれるんですよね。

中音部付近を持ち上げることにより、デフォルトの状態よりも自分好みのバランスに調整することができました。

僕は元々イコライザ反対派でデフォルトこそ至高な派閥ではありましたが、SONYに限らず最近のイコライザは中々侮れません。特に完全ワイヤレスイヤホンのように、ある程度の音質があれば十分な製品であれば猶更その恩恵は大きいです。

また、音の広がり、いわゆる音場が他の完全ワイヤレスイヤホンに比べて広いです。その為、音の分離が良い、例えばバスドラムやベースは下側から聞こえるとか、シンバルやストリングスは上側から聞こえるとか、そういった音源側の表現自体を再現することが得意です。

ちなみに『DSEE HX』はオフにしています。
どういった機能なのかはSONYの製品ページをご確認下さい。

DSEE HXを使う事で音質が見違えるほど良くなるなんてことはありません。少なくともWF-1000XM3を使う上では体感上の違いは感じられません。そもそも、アップコンバート系は意味が無いという事はかなり前からオーディオ界隈では常識になってます。

ノイズキャンセリング性能:必要十分だが、公式アプリは使いづらい。

(良い写真がなかったので遊んでいた写真をどうぞ)

ノイズキャンセリング能力は十二分に強いです。
ただ、歩行中にノイズキャンセリング(以降、ノイキャン)を最大にしておくのはオススメしません。

例えば、歩道を歩いているとき、車道を走ってくる車の走行音は横を通り過ぎる瞬間に聞こえるかどうかくらい、もちろん自転車や後ろを歩いている人の音なんかは聞こえません。

電車では、ガタンゴトンという低い音や車内アナウンスの音はほぼほぼカット、ドアの開閉の音や電車がすれ違う時の風の音などの高めの音はそこそこ聞こえます。でも筆者はそれで十分だと思います。

よく、BOSEのノイキャンは最高!と高らかに叫んでる人を見ますが、たしかにノイキャンは強いけど、強ければ強いだけ良いの?と疑問に思う訳です。

分かる人には分かると思うのですが、強いノイキャンを使うと耳が詰まる感覚があるんですよね。違和感を感じるかは個人差があると思いますが、個人的にはアレが結構嫌で、音楽に集中する為の機能に邪魔されてそもそもの音楽体験に集中できないという本末転倒に陥るという…

その点、WF-1000XM3のノイキャンは耳詰まりの感覚は薄いものの、十分に外音をシャットアウトしてくれるという所が良いバランスで気に入っています。

ちなみに、アダプティブサウンドコントロールなる機能があり、「移動している速度とか、場所に応じてノイキャン、ヒアスルー自動で調整してあげるよ」という一見便利そうな機能なのですが、自分の意思に反してヒアスルーにされたりする事が多発するので使わなくて良いです。

接続性について:良好だが、途切れる場所もある

僕は神奈川県に住んでいますが、自宅や最寄り駅付近、電車内でも一切途切れた事はありません。電車の混雑率は大体の時が満席+つり革が全て埋まっている程度です。

都会の駅前や信号機付近などでは途切れが顕著に表れる場合があります。例えば、渋谷駅のハチ公広場に近づくと結構な確率で途切れています。

このように、接続性の評価は使っている本人の活動範囲によって変わってきます。ただ、渋谷のハチ公広場なんて場所は、どの完全ワイヤレスイヤホンでも普通に途切れますから、Bluetoothという技術自体の進化を大人しく待つしかないかと。

ちなみに、公式アプリ上にて『接続安定モード』と『音質優先モード』というモード選択をできる機能がありますが、僕としてはこれらどちらを選んでも途切れ方に差は無いというのが結論です。
科学的な根拠はありませんが、使っていて何も違いを感じないからです。根拠について強いて言えば、WF-1000XM3の対応コーデックはSBC, AACであり、それらに厳密なスペック上の差が無いからという事は挙げられます。

ペアリングについて:複数機器のペアリングが可能

Androidでの使用ですが、ペアリングはシンプルで簡単です。

ペアリング済みの機器が付近に無い状態で本体をケースから取り出すと自動的にペアリングモードに入るので、スマホ等受け側のBlootooth設定を開いてペアリング機器を検索すると『LE_WF-1000XM3』と表示されるのでそれを選択すればペアリングが完了します。

以降はケースから本体を取り出せば自動的に接続され、ケースに本体を戻せば自動的に接続が切断されます。

マルチペアリングに対応

WF-1000XM3は複数機器にペアリングができるマルチペアリングに対応しています。

マルチペアリングをしておくと、使いたい側の機器でペアリング済みのWF-1000XM3に接続することで既に接続されている機器のとの接続を切断し、使いたい側の機器に接続させることができる為、使い分けをしやすくなります。

なお、マルチポイントと呼ばれる、複数機器と同時に接続をして使用できるという機能には対応していません。混同しやすいので注意しましょう。

マルチペアリングをする際の方法は2通りあり、NFCを使う方法と、使わない方法です。
1台目の機器には通常通りペアリングをしておき、2台目以降の機器は以下の方法でペアリングすることできます。

NFCとは「かざすだけで通信できるよ」って機能の事です。お財布ケータイに対応しているスマホであればまず対応しています。

①NFCを使う場合

まずスマホ側でNFCが有効化されていることを確認します。
Androidの場合は画面上部からメニューを表示させると、その中にあります。

次に、本体を取り出した状態のケースの背面と、スマホの背面をくっつけます。
背面というのはフタが開かない側の事を指しています。

ポイントWF-1000XM3が機器①に接続している時に、機器②にこれと同じことをすれば、スマホでの操作をする事なく機器②に接続を切り替えることができます。

 

スマホの画面を確認すると、ぺアリングの案内が表示されているので、案内に従ってペアリングを行ってください。

②NFCを使わない場合

本体を両耳に装着し、左右のタッチセンサーに指を同時に当て続け「Bluetooth Pairing」と音声がしたらペアリングモードに入っています。

スマホのBluetooth設定から『LE_WF-1000XM3』を選択し、ペアリング完了です。

イヤーピースについて:選択肢は完全ワイヤレスとしては豊富

イヤホンを使う上ではイヤーピースの選択が非常に重要になってくるのですが、WF-1000XM3はイヤーピースを付けるノズル部分の径が一般的なイヤホンに近い為、色々な他社製のイヤーピースを装着することができます

今回はWF-1000XM3付属のトリプルコンフォートと、手持ちの物を含めた計5種のイヤーピースにて純正イヤーピースを基準に比較した際の音質等の変化を見ていきたいと思います。

なお、それぞれのイヤーピースについての説明はここでは省きます。これら以外のイヤーピースについても詳細な説明をした記事を別に起こす予定ですのでお待ちください。

①SONY トリプルコンフォートイヤーピース

WF-1000XM3を購入するとS, M, Lの3サイズが付属してきます。

低音の量感が若干多くなる印象。反面、中高音にはわずかに籠りを感じます。
また、音場(音の広がり)が若干狭くなりますが、これはボーカルが近い方が好きな人にとってはメリットにもなり得ますね。

フィット感は良く、長時間付けていても疲れにくい上、遮音性もこれから紹介する他のシリコン製イヤーピースと比較すると向上しているように感じます。

一点、こういったイヤーピースの宿命にはなりますが、純粋なシリコン製に比べて寿命が短い傾向にあり、長い期間使用しているとボロボロと崩れてきます。その為、ランニングコストは掛かってきやすいです。

②Acoustune AET07

パっと聴いてみて、ボーカルの鮮明さと量感を底上げしてくれる印象を受けました。中音の量感が控えめなWF-1000XM3と非常にマッチしており、筆者はこのイヤーピースが一番好みでした。

また、純正イヤーピースでは個人的にちょっと多いと感じていた低音の量感を若干抑えてくれながらも、同時にタイトさを強化してくれています。

フィット感は普通です。

③AZLA SednaEarfit

特徴的な変化として、音場の広がりにかなりの違いを感じました。具体的には、横への広がりは増し、縦(上下)の広がりは抑えられています。ここの良し悪しの判断は個人差があるので、WF-1000XM3にSednaEarfitという組み合わせは刺さる人にはとことん刺さる一例だと思います。

音としては、高音の伸びに少し余裕ができている印象で、これも音の横への広がりによる恩恵のように思います。

④final Eタイプ

低音の量感と締まりが増し、ボーカルの押し出しが強まる代わりに高音の量感が若干抑えられる傾向にあり、「ちょっと高音うるさいかな」と感じている方にマッチするイヤーピースです。

なお、ボーカルの押し出しと引き換えに、音の広がりが若干犠牲になっており、前述のトリプルコンフォートイヤーピースと比較してもこちらの方が狭いと感じます。

⑤final Eタイプ TWS用

一つ上のEタイプを、完全ワイヤレスイヤホン向けに改良した軸の短いタイプのイヤーピース。

低音の量感と締まりが増すという点は共通していますが、低音の聴き取りやすさは更にこちらが優っていると感じました。ただ、ボーカルの押し出しは感じられなかった為、その点は通常タイプに軍配が上がります。

音場についても概ね通常タイプと変わりなく狭めな印象。

final Eタイプのどちらかで迷った場合、低音を取るか、ボーカルを取るかをご自分の天秤にかけて優先したい方を選ぶと良いでしょう。

▼その他、筆者オススメのイヤーピースはこちら

マイク、通話について:聞き取りやすく良好

マイク、通話品質のテストを行いました。

PCとWF-1000XM3と接続しているスマホとでディスコードを使用して通話をし、PC側で音声を録音しています。

完全ワイヤレスイヤホンのマイク機能としては十二分に良い通話品質だと思います。声に含まれる低音の部分を上手く拾えているからか、聞き取りやすいです。

バッテリー持ち:普通

以下がメーカー公称値。
 ノイズキャンセリングON:6時間(本体のみ)/24時間(ケース込)
 ノイズキャンセリングOFF:8時間(本体のみ)/32時間(ケース込)

あくまで公称値であって、筆者の持っている物は1年近く使っていて、本体だけで4, 5時間は持つかなといった具合で、バッテリーの持ちは良くも悪くもなく普通です。

ここからはバッテリーについての余談です。

時々、レビューなどでバッテリーの劣化が激しい!なんて書いている方がいますが、ああいうのは信用しなくて良いです。

そもそも、内臓のバッテリー駆動の製品である以上、使っていたらバッテリーが消耗していくのは至極当たり前の話です。スマホだって2年も使ったら電池の減り半端ないですよね。
なので、バッテリーの消耗について言及すること自体がナンセンスというのが筆者の考えで、完全ワイヤレスイヤホンを使うのであれば、初めから消耗品であるという認識で購入することをおすすめします。

また、そういう意味でもWF-1000XM3は十分な性能は持ちつつ、現在は価格が落ちてきているので、今後他のイヤホンに乗り換える時に資金を回せるというのも大きいです。

製品外観と同梱品

最後に製品自体の外観と同梱品を見ていきましょう。
デザインは音よりも好みの分かれる部分なので僕からは特に言う事は無いですが、個人的には好きな部類です。

▼ケースの外観。黒の部分はマットな素材で指紋が目立ちにくい。

▼フタ!

▼開けるとこんな感じ

▼イヤホン充電中は真ん中のランプが点灯

▼イヤホンの端も光る

▼ケースの充電端子はTYPE C。筆者はTYPE C信者です。

▼本体外側。大きい〇がタッチセンサーで、小さい〇が外音操作機能用のマイク。

▼本体内側。黒い半円は「装着しているかどうかセンサー」

▼サイズ。成人男性の普通サイズの手に乗せてこんな感じ。ちょっとデカい。

▼同梱品。普通すぎてコメントなし。

まとめ:2020年現在、個人的ベストな完全ワイヤレスイヤホン

総じて、WF-1000XM3は発売から1年以上経過した現在も十分に優秀な完全ワイヤレスイヤホンであり、価格が下がっている今だからこそベストバイである、これが筆者の結論です。

記事の最初に述べた通り、現状、新品が他社のハイエンド機と比べて1万円かそれ以上安く手に入るので、何か他の製品に特別な思い入れがなく、ハイエンドな価格帯の製品で迷っているなら絶対にWF-1000XM3をオススメします。

良きミュージックライフを。

ではでは!

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